こんにちは、ほくちゃん家です!
今回は森岡毅著の『苦しかった時の話をしようか』についての感想を書いていきたいと思います。
この本では「自分はどうやって生きていくのか?」「仕事のキャリアをどうしていけば良いのか?」「そもそも自分がやりたいことってなんだろう?」といった、多くの人がもつ悩みについて、それらをどう考えていけば良いのか、その道順が書かれています。
ほくちゃん家は本屋さんでタイトルに惹かれて買って読んだのですが、内容紹介させてください!
・ビジネスマンのお父さんが自分の子供のために書いた一冊
『苦しかった時の話をしようか』の概要
この本の構成は次の章立てになっています。
はじめに 残酷な世界の”希望”とは何か?
苦しかった時の話をしようか 目次
第1章 やりたいことがわからなくて悩む君へ
第2章 学校では教えてくれない正解の秘密
第3章 自分の強みをどう知るか
第4章 自分をマーケティングせよ!
第5章 苦しかった時の話をしようか
第6章 自分の”弱さ”とどう向き合うのか?
おわりに あなたはもっと高く飛べる!
第1章〜第4章までは、現代の社会の構造や、今後の社会に求められる職能の価値といった背景と、その中でどのように自身のキャリアを考えていくのかについてを中心に書かれています。
少しマーケティングやブランディングの考え方もでてきますが、難しい話はないのでマーケティングとかわからなくても理解しやすいかと思います。
また、資本主義の仕組みと資本家の存在についても少しだけ触れられています。
社会の構造として重要な仕組みですが、普段サラリーマンとして働いていると意識することは少ないかもしれません。
株式も持つことで資本家になるという考え方や、ストックオプションやRSUといった制度の有無もキャリア選択のひとつの要因となるかもしれません。
第5章と第6章になると、著者の森岡毅さんがビジネスでの中で経験した失敗や苦しい時期の話、その時にどのような行動をしたのかについて記されています。
森岡毅さんの経歴だけ見るとマーケターとして順風満帆なキャリアを歩んできたかのように思ってしまいますが、本書では”黒歴史”という表現でいくつかのエピソードが語られています。
仕事が苦しいのは自分の存在価値を疑うとき
”人はどういうときに最も苦しいのか?”
仕事をしていくなかで苦しい時期というのは誰にでもあるでしょうが、そのなかで最も苦しいのはどういったときでしょう。
例えば、上司に無茶振りされた仕事をこなすためにめちゃめちゃ仕事しているのに、ぜんぜん周りの人から評価されずに、なんで自分ばっかり働いてるんだろうと思っているようなときでしょうか。これはほくちゃん家が仕事をしていて辛いなあと思ったときの話です。
本書の第5章では、最も苦しいのは”自分自身で自分の存在価値を疑う状況に追い込まれたとき” であると記されています。
仕事が忙しいことや、周りからの評価が厳しいなどは、苦しいことではありますが、自分で自分を疑い自己肯定感が下がっていくことが、最も苦しいときと書かれています。
この本の中では、自分自身で自分の存在価値を疑う状況に追い込まれたときとして以下の見出しで3つの例を載せています。
1 ”劣等感に襲われるとき”
2 ”自分が信じられないものを、人に信じさせるとき”
3 ”無価値だと追い詰められる時”
著者はP&Gマーケティング本部に新入社員として入社しており、上記1つ目は新入社員時代の話、2つ目はブランドマネージャー時の話、3つ目は米国本社へ赴任した時の出来事ですが、 時期により立場が変わっており、責任の範囲も変わっています。
著者のそれぞれの時期と立場において経験された出来事が紹介されており、その時々の”苦しい”状況と、それを乗り越えたあとに得られた教訓について記されています。
社会人の多くが何かしら仕事での悩みをもっていると思います。
キャリアの悩みにしろ、仕事自体の悩みにしろ、原因はそれぞれ異なるでしょう。
「第6章 自分の”弱さ”とどう向き合うのか?」では、問題へのアプローチ方法に関して、考え方や心構えのアドバイスが記されています。
ほくちゃん家的には第5章と第6章の内容をぜひ皆さんに読んでいただきたいです!
外資系だから厳しいというイメージがあるかもしれませんが、これからの世の中ではおそらく、ある一定以上の役割をもって働く人が必要であり、そのような人に本書の内容は参考になると思いました。
ビジネスマンのお父さんが自分の子供のために書いた一冊
著者の森岡毅さんは、USJを経営再建したマーケターであり、本書も世のビジネスマンにとって広く役立つ、いわゆる”仕事”や”キャリア”についても書かれています。
なのでキャリア形成や、仕事がうまくいかないと悩んでいる方が読むビジネス書として役に立つ知識や考え方が含まれていると思います。
ただ、ほくちゃん家が『苦しかった時の話をしようか』をおすすめする一番の理由は、
「ある一人のお父さんが自分の子供に向けた、お父さんにとっての働くこと、自分自身の存在価値、キャリアについての考えが書かれた本である」という点です。
”はじめに”にも記されていますが、この『苦しかった時の話をしようか』は著者である森岡毅さんが自分の子供へ向けて書きためたものがベースとなっています。
就職活動を控えている自分の長女のために、仕事とは何か、キャリアとは何か、自分の将来を考えるための”考え方”を伝えるために書き始めたものが始まりだそうです。
そのような背景があるためか、万人のためのよそ向けの内容というよりは、家族や身内に向けて著者が自身の”キャリア”から学んだ本当に伝えたいことが書かれているように感じました。
本書の文章は「君」に向けて伝えたいことが書かれています。「君」はこの本を読んでいる私たち読者ではなく、大事な我が子のことでしょう。
キャリア云々の内容はもちろんですが、お父さんが子供のために書いた一冊である、そのことに重きを置いて読むのも、オススメです!
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